私が意識していること
傷や汚れすら魅力に変える
持ち主の生活に同期するように
“育つ、
変化する素材だからこそ
革製品は愛着がくのではないでしょうか。
私もその魅力に取り憑かれた人間のひとりです。
父が革靴屋だったので子供の頃から革を身近に感じて育ちました。
大人になり、ふと気付くと自分の持ち物は見事に育った革製品だらけ。
その時はじめて「革が好きなのだ」と気付きました。
そして好きでいるだけでは満足できなくなり、とうとう作り始めてしまいました。
そんな私が作り手として目指す作品。
それは手にした人の「好き」を誘う作品です。
そのために意識していることが二つあります。
一つ目は【“程よく”馴染むデザインであること】
支えるように、寄り添うように。
派手には飾らず自然と馴染む。
それでいて埋もれてしまうデザインではないもの。
そして二つ目は【丈夫でずっと使えること】
ながく使われて、持ち主の思い出や生活に沿って育つ。
その変化に気付いたとき、「革が好きだ」と心から思うでしょう。
これらを意識して出来上がった作品はどれも我が子のように愛おしく思います。
想いを乗せた私の作品が少しでも多くの生活を彩り、愛されることを願っています。